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外傷患者にとって新しい抗凝固薬は危険性はらむ


[2011/12/07]
外傷患者にとって新しい抗凝固薬は危険性はらむ

便利さと生活の質(QOL)の向上が売り物の新しい抗凝固薬ダビガトランエテキシラート(商品名:プラザキサ)に、特定の患者の生命を脅かす問題が潜んでいることが、新しい研究で示唆された。

米医学誌「New England Journal of Medicine」11月24日号に掲載された論文(レター)で、米テキサス大学メモリアル・ハーマンMemorial Hermann病院健康科学センター(ヒューストン)のBryan Cotton博士らは、同薬を使用した外傷患者における重度の出血合併症を報告。1例は死亡したという。

心臓(心房細動)および脳卒中患者を管理する抗凝固薬の主流は何十年もワルファリン(商品名:ワーファリン)であったが、同薬は頻繁な臨床検査の必要性や食品および他剤との相互作用のため、管理が難しい。ただし、その抗凝固作用を必要時に容易に拮抗(reverse※作用を可逆化)できるという大きな利点がある。新薬のダビガトランエテキシラートは使いやすく、2010年後半、心房細動患者を対象に米国食品医薬品局(FDA)によって初めて承認された。

Cotton氏は「ダビガトランエテキシラートにより出血が生じ、手が出せないことが何度もあった。主な問題はワルファリンなどの旧薬と異なり、抗凝固作用を拮抗させる(※血液因子受容体への結合を可逆化させる)現実的な方法がないことである。唯一の方法は緊急透析だが、失血死が生じ、実用的な選択肢ではない。便利さの面で多くの利点があるのは十分理解しているが、問題が起きるとひどいことになる」という。また、同薬には作用効果を評価する容易な検査法がないという問題もある。

プラザキサを製造しているベーリンガーインゲルハイム社は、「現時点で、プラザキサの作用を拮抗させる薬剤はない。血液透析により2-3時間をかけて薬剤の約60%を除去することができるが、この方法をサポート(支持)するデータは限られている。患者の安全性が我々の最優先事項であり、FDAや世界の規制当局と密に連絡をとり、同薬の安全性プロファイルの最新情報を入手できるよう心掛けている。治療の決定はすべて、患者と医療従事者間での個別的状況に基づいて行い、さまざまな治療選択肢に関連する全体的なベネフィット(便益)とリスクを考慮すべきである」と述べている。(HealthDay News 11月23日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=659207
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