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胃腸疾患に”糞便微生物移植”が有望


[2011/11/15]
胃腸疾患に”糞便微生物移植”が有望

とんでもない話にも聞こえるが、かつて医学界から避けられていた“糞便微生物移植(fecal microbiota transplant:FMT)”が広範な胃腸疾患に有用であることが新しい研究で示され、米ワシントンD.C.で開催された米国消化器病学会(ACG)年次集会で報告された。この治療法により、重度の過敏性腸症候群(IBS)や細菌感染を軽減することができるという。

FMTでは、光学大腸鏡準備後にドナーの糞便を採取する。ドナーは通常、配偶者か親族であるが、誰でもかまわない。その検体を生理食塩水と混合し、60ccシリンジに吸引できる粘度にした後、患者はルーチンの大腸鏡検査を受け、その際に混合物を挿入するというもの。

これは健常な微生物叢から新しく移植した微生物集団により、患者の潜在的な問題を解消するというもので、これが有効であるという。最も有望な研究のいくつかは、難治性のClostridium difficile(クロストリジウム-ディフィシル)感染に対する処置の有効性を示したもの。この細菌は、身体障害、さらには生命を脅かす下痢や吐気、嘔吐、腹痛を引き起こす。

米インテグリスIntegrisバプティスト・メディカルセンター(オクラホマシティ)消化器健康センター内科部長のMellow氏は、「C. difficile感染が何度も再発する患者の細菌集団は正常な人と全く異なる。重要なのは微生物の多様性(diversity)の著しい減少である。多種類の微生物の菌株が存在せず、少ない菌株および種が多数存在する」と述べている。

同氏の研究では、以前に平均5つの治療コースを受け、反応がみられなかったC. difficile感染患者の98%で症状の迅速な解消がみられた。最初のFMT移植でみられなければ2回目でみられた。同氏は「患者の症状は平均11カ月間みられ、多くは救急施設や高度看護施設にいるか外出できないほどであった。ただし、移植はファーストラインの治療法ではない」と述べている。

米ノース・ショア大学病院(ニューヨーク州)のDavid Bernstein博士は、「これは特に難治性のC. difficile感染に対する驚くべき治療法となる可能性がある。有効であり、その迅速さは劇的である」と述べている。また、オーストラリアの研究者らも、3例において潰瘍性大腸炎およびクローン病治療にFMTを使用し、成功したことを報告している。(HealthDay News 11月1日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=658418
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