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骨吸収抑制薬ゾレドロン酸は乳癌再発を予防しない


[2011/10/04]
骨吸収抑制薬ゾレドロン酸は乳癌再発を予防しない

骨吸収抑制作用のあるゾレドロン酸(商品名ゾメタ:ビスフォスホネート製剤)は、乳癌(がん)再発リスクを低減する有望な手段と考えられていたが、同疾患の治療にルーチンで使用すべきではないことが新しい研究によって示された。研究結果は、スウェーデン、ストックホルムで開催された欧州合同癌学会(EMCC 2011)で発表されると同時に、米医学誌「New England Journal of Medicine」オンライン版に9月25日掲載された。

この知見を2010年末のサンアントニオ乳癌シンポジウム(SABCS 2010)でも発表した英シェフィールド大学内科腫瘍学教授のRobert Coleman氏は、「ゾレドロン酸は乳癌患者の無病生存期間(DFS)を改善せず、重篤な副作用リスクを増大させた。ただし、試験登録時に(5年以上)閉経を過ぎていた女性の3分の1では、乳癌再発低減と全生存期間(OS)の両方において有意なベネフィット(便益が)みられた」と述べている。

乳癌治療のためホルモン療法を受けている女性では骨粗鬆症になる傾向がみられ、静注薬であるゾレドロン酸は、癌が骨に転移した際の疼痛軽減のために用いられる。Coleman氏らは、早期乳癌患者3,400人を標準療法群または標準療法にゾレドロン酸を併用した群のいずれかに無作為に割り付け、平均5年近くの追跡調査を行い、主要評価項目として無病生存期間と疾患再発、副次評価項目として全生存期間を検討した。

その結果、有意な群間差は認められず、5年間でゾレドロン酸群では377例、標準治療群では375例に死亡または再発がみられた。全体では、ゾレドロン酸群の5年生存率は85.4%、標準治療群は83.1%であった。各群の77%が(5年間の)無病生存を維持したが、ゾレドロン酸群では、重度の副作用である下顎骨壊死が17例報告された。さらに9例がこの症状を有すると考えられ、対照群では発現例はなかった。

また閉経後5年以上経過した乳癌患者において、519例がゾレドロン酸を使用し、522例が標準療法のみを受けたサブグループ分析では、5年後でゾレドロン酸群の78.2%が浸潤性の再発を認めず生存しており、標準治療群では71%であった。Coleman氏は「この研究はおそらく、生殖ホルモンと骨の相互作用が乳癌の再発において非常に重要であることを示している」と述べている。

別の専門家は「骨壊死リスクの増大が懸念されても、医師はすべての癌患者に対して骨粗鬆症の予防と治療に注意を払わなければならない」と述べている。今回の研究は、ゾメタを製造しているノバルティスAG社と英国立癌研究ネットワーク(NCRN)の資金提供を受けて実施された。Coleman氏は同社から講演料を受けたことを報告している。(HealthDay News 9月25日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=657216
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