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特殊な成体幹細胞が指先を再生


[2011/09/07]
特殊な成体幹細胞が指先を再生

哺乳動物における損傷した指や足指の先端の再生を可能にする特殊な成体幹細胞(adult stem cell)は、重度の損傷に対して形成される“何でも屋(jack of all trades)”の細胞タイプではないことが、新しい研究で明らかになった。

今回の研究では、再生幹細胞(regenerating stem cell)は組織特異性であり、それぞれが骨や皮膚、腱、血管または神経を再生する特定の役割を持つことが示された。この知見は、損傷した四肢が“多能性pluripotent”と考えられる細胞の能力によって再生されるという一般的な理論に疑問を投げかけるもの。この万能の修復細胞は芽体(blastema)と呼ばれるが、指先の再生とは関係しないと思われる。

マウスや一部のヒトには、損傷した指や足指を再生させる能力があるが、この再生能の理解を深めるため、米スタンフォード大学(カルフォルニア州)幹細胞生物学・再生医療研究所所長のIrving Weissman氏らは、マウスの特定の組織タイプを蛍光色で標識した後、マウスの足指のごく一部を切除し、3カ月にわたり再生組織を調べた。

研究の結果、各組織タイプ、つまり爪、骨、腱または血管にみられる組織からはそのタイプの組織しか生じなかった。組織タイプと胚葉の間の交差寄与(cross-contribution)はなかったという。Weissman氏は「芽体と思われたものは、特定の組織になることがすでに決まっている固有の幹細胞に過ぎないことが最終的に示された。哺乳動物の四肢再生に関する議論は終わりにすべきである」と述べている。

第一著者のYuval Rinkevich氏は、「この知見は、ヒトでの再生を促す方法の開発に役立つ可能性がある。今回の研究で、われわれは他の遺伝子を加えない自然に生じる再生現象の特徴を把握し、理解しつつある。まず正常な組織再生方法を理解し、次にその知識を用いて、ヒトの指または四肢の成長をおそらく促すことができる」と述べている。

同氏らは、血中の幹細胞がこの種の再生に役割を果たす可能性があるという代替理論も退けている。ただし、英科学誌「Nature」8月24日号に掲載された本研究は、特殊な成体細胞が胎児性皮膚細胞に非常に似た細胞になることを促す可能性があるという、従来の研究の信頼性を損なうものではない。(HealthDay News 8月24日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=656063
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