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降圧薬のタイプにより乳癌再発に正反対の作用


[2011/05/02]
降圧薬のタイプにより乳癌再発に正反対の作用

一般的に使用されている2つのタイプの降圧薬が、乳癌の再発に正反対の作用をもたらすことが予備的研究で示された。アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬が乳癌の再発リスクを高めるのに対し、β(ベータ)遮断薬はそのリスクを低減させるというものだが、幸いなことに両薬を併用した場合では、ACE阻害薬のもたらすリスク増大はβ遮断薬により軽減されるという

今回の研究は、アルコールや喫煙、身体活動に加えて、慢性(長期)的な薬剤使用によりもたらされる体内の微小環境(microenvironment)への影響に対する科学者の関心を高めるものとみられる。研究著者の米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)ジョンソンJonsson総合癌センター癌予防・管理研究責任者のPatricia A. Ganz氏は、「腫瘍は気づかないうちに乳房内で発生している可能性がある。癌細胞の増殖は微小環境によって促進または制御されうる」と述べている。

同氏らは、今回の研究が心疾患や高血圧の治療に使われる特定の薬剤が乳癌生存者に有害作用をもたらす可能性を示唆しているという。同センターでは、2010年にマウスを用いた研究でβ遮断薬と癌の転移について検討し、転移を促進する免疫系細胞を癌に集めるシグナルがβ遮断薬によって阻止される結果を得ている。また同年、欧州で400人以上を対象に実施した研究では、同薬が乳癌再発リスクを低減させることが明らかになっている。

医学誌「Breast Cancer Research and Treatment(乳癌研究と治療)」オンライン版に4月10掲載された今回の研究で、Ganz氏らは「癌発症後の生活に関する疫学的研究(Life After Cancer Epidemiology、LACE)」において、カリフォルニア州北部の大規模な健康維持機構で治療を受け、約8年間の追跡調査の対象となった早期乳癌の女性1,779人のデータベースを活用した。

研究の結果、ACE阻害薬投与群では再発リスクが56%増大していたが、死亡リスクは増大していなかった。β遮断薬プロプラノロール投与群の14%では再発リスクが低下していたが、症例数が少なすぎたために統計学的有意差には至らなかった。しかしながら、同氏は「予防という点ではしかるべき方向に進んでいた」という。両薬併用による関連リスクはほぼ中間であった。Ganz氏は、デンマークおよびカナダの研究者と共同で、同じ内容のより大規模な研究を進めている。

米ニューヨーク大学ランゴンLangoneメディカルセンターのNieca Goldberg氏は「この知見が研究途中のものであることを理解し、これらの薬剤のいずれかを使用していても投与を中止すべきではなく、もし不安を抱く患者がいれば医師に相談する必要がある」と述べている。研究は、ジョンソン総合癌センター財団、乳癌研究基金(BCRF)、米国立癌研究所(NIC)の資金提供を受けて実施された。(HealthDay News 4月21日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=652163
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