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母親がアルツハイマー病の場合に発症リスクが高い


[2011/03/08]
母親がアルツハイマー病の場合に発症リスクが高い

アルツハイマー病の発症リスクは、父親よりも母親がアルツハイマー病であった場合のほうが高いとする研究が、新しい研究によってさらに裏付けられた。

アルツハイマー病患者を親に持つ成人の脳スキャンを行った結果、重要な脳領域の萎縮(atrophy)は、父親が患者であった者よりも母親が患者であった者に多くみられたという。脳萎縮は加齢に伴うこの疾患の特徴である。アルツハイマー病は遺伝的要因(inherited component)が強く、親がこの疾患を有する場合、罹患する可能性は4〜10倍になる。

米カンザス大学メディカルセンター(カンザスシティー)神経学准教授のJeffrey Burns博士らは、ボクセル単位形態計測(VBM)と呼ばれる技法を用いて60歳以上の被験者53例の脳三次元マップを作製した。11例は母親、10例は父親がアルツハイマー病であり、それ以外の被験者には家族歴はなかった。研究導入時に認知症、または同疾患の早期指標である認知低下の徴候がみられた被験者はいなかった。

2年後、母親がアルツハイマー病の被験者では、父親がアルツハイマー病であった被験者や家族歴のない被験者に比べて、アルツハイマー病の影響を受けることが判明している海馬傍回などの脳領域の灰白質萎縮または減少の程度が2倍であり、毎年の全脳容積の減少は1.5倍であった。同氏らは、母親から受け継ぐアルツハイマー病関連の遺伝形質は不明であるが、ミトコンドリアの機能障害が関与していると推測している。

Burns氏は「今回の知見は、リスクにより大きく影響する要因の遺伝は、父親からよりも母親からのほうが大きいことを示唆する他の研究と一致している。これは、ミトコンドリア機能障害がこれまで考えられていた以上にアルツハイマー病と関係する可能性を示唆している」と述べている。研究結果は、医学誌「Neurology(神経学)」3月1日号に掲載された。

米バージニア大学医学部(シャーロッツビル)神経学教授のSteven DeKosky博士は、「今回の研究から結論を出すには被験者があまりにも少なく、より大規模な研究が必要である。また、脳脊髄液にみられるアルツハイマー病に関連する特異的な蛋白(たんぱく)についても検討されていない。この研究から遺伝学に関する確実な結論を導き出すのには慎重にならざるを得ない」と述べている。(HealthDay News 2月28日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=650374
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