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難聴と認知症の関連性が長期研究で示唆される


[2011/02/21]
難聴と認知症の関連性が長期研究で示唆される

難聴(聴力損失)を有する成人はそうでない成人に比べて、認知症リスク、おそらくはアルツハイマー病リスクも高く、難聴が重度であるほどリスクも高いことが、新しい研究によって示唆された。

米国立加齢研究所(NIA)縦断研究部門長/ボルティモア加齢縦断研究責任者のLuigi Ferrucci博士らは、36〜90歳の男女639人を対象に、難聴と認知症との関連性について調べた。1990年の研究開始時に認知症が認められた被験者はいなかった。同氏らは4年間にわたり、認知力および聴力検査を実施し、その後、2008年まで追跡調査を行い(平均約12年)、認知症やアルツハイマー病の徴候をモニターした。

研究の結果、125人の被験者が“軽度”、53人が“中等度”、6例が“重度”の難聴と診断された。最終的に、58例が認知症と診断され、うち37例はアルツハイマー病であった。データの相互参照(cross-referencing)により、軽度の難聴では認知症リスクがわずかに上昇していたが、中等度および重度の難聴がある患者ではリスクが顕著に増大していることが判明した。

また、60歳以上の被験者では、認知症リスクの36%超が難聴と関連していた。難聴が悪化するほどアルツハイマー病のリスクも増大し、聴力が10デシベル低下するごとに、同疾患のリスクは20%ずつ増大した。Ferrucci氏らは、今後の研究でこの知見が確認されれば、認知症リスクを低減するための新しい戦略の開発につながることを示唆している。

Ferrucci氏は「今回の研究は、成人の難聴と加齢に伴う認知力低下の発現の可能性に強い予測的関連性があることを示唆している。しかし、科学者として、難聴の治療が認知症を予防するとはまだ言えない。本当に因果関係を確認できるまでには多くの研究が必要である」と述べている。研究結果は、医学誌「Archives of Neurology(神経学)」2月号に掲載された。

米アルバート・アインシュタイン医科大学(ニューヨーク)神経学のRichard B. Lipton博士は「難聴は加齢の生物学的測定値の一種かもしれないということに気づいた。また、難聴は神経細胞の損傷の結果生じた可能性があり、もし聴覚を介在するニューロンに障害があるとすれば、記憶やより高度の認知機能をつかさどる神経細胞の損傷マーカーにもなる」と述べている。(HealthDay News 2月14日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=649896
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