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訓練されたラブラドールは大腸癌(がん)を嗅ぎ出す−早期癌検出ツール開発の手がかりに


[2011/02/07]
訓練されたラブラドールは大腸癌(がん)を嗅ぎ出す−早期癌検出ツール開発の手がかりに

イヌはヒトよりも嗅覚がはるかに優れ、地震で埋まった犠牲者を嗅ぎ出し、隠された爆弾や薬物を探し出せるが、大腸(結腸直腸)癌(がん)も検出できることが、九州大学(福岡市)大学院消化器総合外科の園田英人氏らによって明らかにされた。マリーンという名の特殊訓練を受けた8歳の雌のラブラドールレトリバーは最大98%の精度で患者の大腸癌を検出できるという。

セント・シュガーがん探知犬育成センター(千葉県南房総市)の卒業生であるマリーンは当初、水難救助の訓練を受け、大腸癌研究に加わる前にすでに、患者の呼気検体で12種類の癌を検出できた。園田氏らは、大腸癌患者40例、健常者320例から便および呼気の検体を採取し、暑い夏はイヌの集中力が低下する傾向があるため、11月〜6月に試験を実施した。

その結果、呼気の試験では36回中33回、便の試験では38回中37回で癌の検体と癌でない検体を識別でき、簡便かつ非侵襲的な大腸癌検査の便潜血検査では早期疾患は10症例中1症例でしか検出されなかった。同氏らは、大腸内視鏡検査との比較でイヌによる呼気検体の評価の精度は95%、便検体の評価では98%であったとしている。

実際、イヌは喫煙者でも癌を特定することができた。他の胃の障害がある人もこの試験の対象であり、試験は3回繰り返された。結果はいずれも正確で、癌の特異的な臭いが実在することが示唆された。乳癌、胃癌、前立腺癌患者の呼気および便の検体に対する判断も正確であった。

園田氏は「今回の研究の目標は、臭いが大腸癌スクリーニングの有効なツールとなるかどうかを明らかにすることであった。イヌは癌の“臭い”を見つけられると思うが、イヌをスクリーニングツールとして用いることが最終目標ではない。イヌが見つけた癌に特異的な有機化合物を特定し、イヌの判断に代わる早期癌の検出センサーを開発する必要がある」と述べている。研究結果は、医学誌「Gut(腸)」オンライン版に1月31日掲載された。

米国癌協会(ACS)のTed Gansler博士は、「イヌが癌を見つけるという考えは当初信じがたかったが、生物学的には妥当と思われる。問題は、今回のイヌは前癌性ポリープの異常な臭いを認識する特殊訓練を受けていなかったが、それを確実には認識しなかったことである」という。別の専門家は「(癌に特異的な有機化合物の検出が可能な)簡便なスクリーニング法を開発できれば、より多くの人が大腸癌検査を受けるのに有用となる」と述べている。(HealthDay News 1月31日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=649419
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