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乳癌(がん)患者におけるベバシズマブと心不全を関連づけるさらなるエビデンス


[2011/01/11]
乳癌(がん)患者におけるベバシズマブと心不全を関連づけるさらなるエビデンス

米国食品医薬品局(FDA)が先月(2010年12月)、抗癌薬(分子標的薬)ベバシズマブ(商品名:アバスチン)の乳癌(がん)適応承認を撤回したわずか数週間後に、同薬が乳癌患者のうっ血性心不全のオッズを上げるというさらなるエビデンス(科学的根拠)が、新しい研究によって示された。少数だが有意な心不全発症症例が認められたという。

FDAによる乳癌適応承認撤回は、ベバシズマブが乳癌患者の生存期間を延長させず、重篤な副作用のリスクがあるというエビデンスに基づく。ただし、大腸(結腸直腸)癌や非小細胞肺癌など他の適応には影響しない。同薬は転移HER2陰性乳癌患者を対象とした1件の臨床試験(再発予防効果を認める)に基づいて2008年に承認されたが、追跡研究で生存期間に対するベネフィット(便益)は確認できなかった。

米ダナ・ファーバーDana-Farber癌研究所(ボストン)所属腫瘍医のToni Choueiri博士らが患者3,784人を対象にメタ分析を実施した結果、ベバシズマブ使用患者の1.6%に心不全がみられた。同氏らはこれを“適度に低いreasonably low”としたが、相対リスクはプラセボのほぼ5倍であった。高用量と低用量による差はなかった。同薬使用患者の約25〜30%に高血圧が発症し、5%は重症高血圧であった。また、約4〜5%に血餅(clot)が認められた。

Choueiri氏は「腫瘍医の日常診療においてこの問題を提議したい。認識していなければ、関連性を結びつけるのは容易ではない」と述べている。また、同氏らは、他の心毒性を有する薬剤を事前または同時に使用するため、乳癌患者は他の癌患者よりも同薬による副作用が発現し出やすい可能性があることを示唆している。

米オハイオ州立大学メディカルセンター(コロンバス)心血管内科部長のWilliam Abraham博士は、「心不全という観点からみれば、ベバシズマブは確かに、一般的な癌や特に乳癌に使用されるいくつかの他の化学療法薬ほど悪くなく、多くの例では優れている。しかし、高血圧、重症高血圧や血栓塞栓(血液凝固)イベントなど心臓死が全体的に増加しており、これらすべてを考慮すれば警告が促される」と述べている。研究結果は、医学誌「Journal of Clinical Oncology(臨床腫瘍学)」オンライン版に1月4日掲載された。(HealthDay News 1月4日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=648500
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