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腎移植患者の適度の飲酒は死亡リスクを低減させる


[2010/12/02]
腎移植患者の適度の飲酒は死亡リスクを低減させる

腎移植患者に対して、飲酒は拒絶反応に対する免疫抑制薬の効果に干渉するとして慣例的に否定されていたが、適度(2-3杯)の飲酒は長期アウトカム(生存)に有益であることが、オランダの研究で示され、米デンバーで開催された米国腎臓学会(ASN)年次集会で報告された。

オランダ、フローニンゲン大学メディカルセンター腎臓病学のDorien Zelle氏らは、腎移植患者に対するアルコール摂取の影響に着目。同氏らは、腎移植患者600人を対象に、7年間の追跡調査を実施し、2009年まで死亡について記録した。被験者の48%は非飲酒者であり、35%は中等度の飲酒者、16%は散発的な(sporadic)飲酒者、1%は大量飲酒者であった。追跡調査期間中、中等度の飲酒者は他の群に比べて糖尿病発症の可能性が67%低く、死亡する可能性は44%低かった。

移植後の糖尿病の全有病率は12%であったが、中等度の飲酒者での糖尿病発症例の割合は半数以下であった。追跡調査期間中に、非飲酒者の26%、散発的飲酒者の24.5%、大量飲酒者の25%が死亡したが、中等度の飲酒者では15.7%のみであった。同氏は「適度なアルコール摂取を勧めることは移植後のQOL(生活の質)や長期アウトカムに有益と思われる」と述べている。研究における財務上の利害関係を報告した著者はいなかった。

米ハーバー‐UCLAロサンゼルス生物医学研究所内科教授のKamyar Kalantar-Zadeh博士は「腎移植患者は感染症に罹患しやすく、非常に脆弱であるが、適度なアルコール消費は免疫療法に干渉しないようである。今回の知見は、適度なアルコール摂取が一般集団に良い影響を及ぼすことを示した研究と一致している」と述べている。

同集会で発表された別の研究では、透析に対する体重の影響が検討され、65歳未満では肥満患者、標準体重以下の患者とも死亡リスクが高く、65歳以上では肥満患者の死亡リスクが高くないこと(高齢肥満患者を防御する肥満パラドックス)が示された。また、若い肥満透析患者は同年齢の正常体重の患者に比べて生存率が低かった。いずれの研究も学会発表であるため、データや結論はピアレビューを受けて医学誌に掲載されるまで予備的なものとみなすべきとしている。(HealthDay News 11月19日)

http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=646198
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