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腫瘍タイプと分子標的治療薬を組み合わせることで肺癌(がん)の治療成績が改善


[2010/04/28]

腫瘍タイプと分子標的治療薬を組み合わせることで肺癌(がん)の治療成績が改善

最も致死率の高い肺癌(がん)は、鍵となる遺伝形質に合う腫瘍に対する分子標的治療薬を用いれば、治療により反応しやすくなることが新しい研究によって示され、米ワシントンD.C.で開催された米国癌学会(AACR)年次集会で発表された。

研究の結果、ステージIV(進行期)の非小細胞肺癌患者において腫瘍バイオマーカーに合う化学療法を行うと、治療開始後2カ月以内に46%の患者で疾患コントロールが得られたが、通常の方法では30%であることが判明。医師が腫瘍の生検を行い、鍵となる“分子サイン(molecular signatures)”を探し、その遺伝子変異を標的とする薬剤を選択するという“個別化(personalized)”アプローチが、患者の生存期間延長における大きな前進となる可能性が示唆された。

米テキサス大学M.D.アンダーソン癌センター(ヒューストン)胸部/頭頸部臨床腫瘍学教授のEdward Kim博士らは、「BATTLE Trial」において患者255例の腫瘍から検体を採取し、KRASまたはEGFR(上皮成長因子受容体)など、肺癌細胞増殖に影響を及ぼすシグナル蛋白の遺伝子変異を探索した。

その後、分子標的治療薬エルロチニブ(商品名:タルセバ)、ソラフェニブ(同ネクサバール)、vandetanib(Zactima)または合剤のTargretin(エルロチニブ+bexarotene)を用いた4つ強力な化学療法のうち1つを選択し、長期生存のよい予測因子となる8週間疾患コントロールを評価項目とし、検討した。その結果、個別化療法による患者の生存期間中央値は9カ月、1年生存率は38%であった。

特定の薬剤−腫瘍の組み合わせが特に有効であり、ネクサバールをKRAS変異と組み合わせた場合、2カ月時に患者の61%で疾患コントロールが得られたが、他の薬剤では32%のみであった。また、EGFR変異にはタルセバ、VEGF-2と呼ばれる遺伝子の高発現(活性)にはZactima、サイクリンDという蛋白産生に障害がある腫瘍でTargretinが良好な結果を示した。同氏は「今回の研究は、治療中の肺癌の生検によるルーチンの検体採取の道を開くのに役立つ可能性がある」と述べている。(HealthDay News 4月18日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=638223
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