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一部の癌(がん)細胞における薬剤耐性とその消失メカニズムが明らかに


[2010/04/15]
一部の癌(がん)細胞における薬剤耐性とその消失メカニズムが明らかに

抗癌(がん)薬に耐性となる特定の腫瘍細胞が、後にその耐性を失うというメカニズムが新しい研究によって明らかにされた。この発見は、癌患者の薬剤耐性に立ち向かう新たな方法につながる可能性があるという。

米マサチューセッツ総合病院(ボストン)癌センター科学部長/米ハーバード大学医学部内科教授のJeffrey Settleman氏は「癌に対する薬物療法の大きな問題の1つは薬剤耐性の獲得である。有効な治療でも腫瘍が薬剤耐性となるため、長期的にはほとんど成功しない。多くの耐性は無作為な遺伝子の変化によると考えられていたが、一部の腫瘍は“休薬(drug holiday)”後に抗癌薬の影響を受けやすくなる現象が認められることから、他のメカニズムが働いていることが示唆される」と述べている。

薬剤耐性細胞のモデルを用いた今回の研究では、同氏らは、肺癌治療に用いられるゲフィチニブ(イレッサ)や乳癌治療に用いられるラパチニブ(タイケルブ)など、多数の異なる薬剤を使用。ほとんどの細胞を死滅させるレベルの100倍を投与しても抗癌薬の影響を受けない腫瘍細胞の亜種が認められた。

しかし、細胞が“薬漬け(drugged)”の環境から逃れると、再び薬剤療法の影響を受けやすい新世代の細胞が生じた。同氏は「細胞は低頻度で無作為に薬剤耐性を獲得・放棄することができるため、どの細胞でも一時期、薬剤耐性となり、その後その能力を放棄する可能性がある。これは細胞がグループとして生き延びる方法である」と述べている。

細胞の耐性発現には、染色体構造の一部であるクロマチンを変化させる酵素が必要である。Settleman氏は「薬剤耐性細胞を選択的に実際に死滅させることのできる、ある種のクロマチン修飾酵素阻害薬のあることが判明した」と述べ、現在、酵素阻害薬と肺癌治療薬を併用し、耐性発現を防ぐことができるかどうかを検討する試験を開始している。研究結果は、医学誌「Cell(細胞)」4月2日号に掲載された。(HealthDay News 4月1日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=637640
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