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化学療法が女性の不妊をもたらす機序を解明


[2009/10/16]
化学療法が女性の不妊をもたらす機序を解明

化学療法が女性の受胎能(妊よう性)を奪うメカニズム(機序)が、マウスを用いたイタリアの研究によって明らかにされた。また、化学療法薬シスプラチン(CDDP)によるこの悪影響を、別の抗癌(がん)薬(分子標的薬)であるイマチニブ(商品名:グリベック)が打ち消す作用を持つ可能性も示された。

化学療法は卵巣の卵細胞に影響を及ぼすため、癌治療の結果、女性患者が卵巣機能障害や不妊症になるケースは多い。子孫の遺伝子異常を引き起こす可能性もあり、特に、今回検討されたシスプラチンは特殊なタイプの染色体損傷を引き起こす。卵巣癌治療には同薬が主に用いられる。

イタリア、ローマ大学生物学部のStefania Gonfloni氏らは今回、シスプラチンがc-Abl酵素によって卵母細胞または胚細胞死を促進することを明らかにした。c-Abl酵素は、変異すると慢性骨髄性白血病(CML)を引き起こしうる蛋白(たんぱく)。ただし、CML治療に用いられるイマチニブを用いてこの酵素を標的とすれば、卵母細胞をシスプラチンの悪影響から保護できるという。

同氏らは、この知見は癌治療を受ける女性の受胎能を保護する方法があるという希望をもたらすものであるが、その道のりは長いと強調する。同氏は「全身抗癌化学療法の干渉を避けるため、分子標的薬のデリバリー法の開発が必要になる可能性が高い。また、イマチニブが化学療法の治療効果を妨げることなく、卵巣毒性予防に使用できることを示す必要がある」という。

研究結果は、医学誌「Nature Medicine(ネイチャーメディシン)」オンライン版に9月27日掲載された。(HealthDay News 9月28日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=631392
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