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喫煙未経験者の肺癌において小分子が重要な役割


[2009/07/29]

喫煙未経験者の肺癌において小分子が重要な役割

喫煙未経験者にみられる典型的な肺癌において、重要な役割を果たす可能性のある小分子(マイクロRNA miR-21)が日米の研究者らにより分離され、この致命的な悪性腫瘍に対する新しい治療法の可能性が開かれた。年間の肺癌発症数に占める喫煙未経験者の割合は10%以上となっている。

マイクロRNA miR-21は、喫煙未経験者に影響を及ぼす腺癌で顕しく増加し、特に上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子に突然変異が認められる患者で増加することが判明した。米国立癌研究所(NCI)のCurtis Harris博士ら(論文筆頭著者は清家正博氏、現日本医科大学)は、miR-21蛋白(たんぱく)が前立腺癌のスクリーニングにおける前立腺特異抗原(PSA)値のような単なる疾患マーカーではなく、癌の進行に実際に寄与していると考えている。

喫煙未経験者に最も一般的な肺癌は、肺末梢組織で発生する非小細胞癌の一種である腺癌。Harris氏らは今回、腺癌を有する喫煙未経験者28例から採取した癌検体を検討。その結果、同疾患を有する喫煙者から採取した組織検体に比べて喫煙未経験者ではmiR-21が顕著に増加していた。miR-21はたばこに関連する腺癌でも増加するが、それほどではないという。

また、miR-21およびEGFRが魅力的な治療標的になるという仮定を検証するために、RNAに結合し遺伝子発現を制御するアンチセンス分子と、細胞のEGFRおよびチロシンキナーゼ経路を標的とするAG1478という化合物の2つの実験薬を検討。その結果、これらは併用時に最も有効に癌細胞死が促進され、EGFRがmiR-21の増加と癌の発生に重要な役割を果たしていることが示唆された。

研究結果は、米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に7月13日掲載された。(HealthDay News 7月18日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=629038
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