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アルツハイマー病の徴候は考えられているよりも早期に発現


[2009/07/28]
アルツハイマー病の徴候は考えられているよりも早期に発現

アルツハイマー病を発症する遺伝的特性のある人では、50代で早くも記憶障害が出現し始めることが、新しい研究によって示唆された。また、別の研究では、アルツハイマー病の予防法が見出されていないにもかかわらず、遺伝的リスクの高い人のほぼ全員がその事実を知らされて喜びを感じていることが示された。

アルツハイマー病は米国人530万人に認められ、社会の高齢化に伴い患者数が増加すると予測される。症状の重症度を軽減する治療はいくつかあるが、治癒することはない。遺伝的変異によってリスクが著しく高まることは判明しているが、発症年齢は不明である。

米メイヨークリニック(アリゾナ州スコッデール)神経学のRichard Caselli博士らは今回、21〜97歳のボランティア815人の遺伝的プロファイルを検討。遺伝的リスクは498人が正常、317人はアポリポ蛋白(たんぱく)E(APOE)と呼ばれる遺伝子変異のためリスクが高く、うち79人は特にリスクが高かった。同氏らは、数年にわたり被験者に認知テストを実施し、群間差の有無を調べた。

研究の結果、高リスク群では、40代および50代初めにスコアがやや上昇したが、50代半ばから変化が見え始め、改善はみられずそれ以降低下し始めた。リスクが最も高い群では、低下が最も高かった。Caselli氏は「脳スキャンでは、60歳ころから身体障害の徴候がみられ始めることが示唆されている。しかし、これまでにアルツハイマー病に伴う実際の認知レベルでの変化を示した研究はない」と述べている。

もう1つの研究は、米ボストン大学アルツハイマー病臨床開発プログラム副部長のRobert Green氏らによるもの。同氏らは、親がアルツハイマー病である成人162人を無作為に、自身の遺伝的リスク(APOE遺伝子)に関する情報を開示する群と開示しない群に割り付けた。研究の結果、情報を開示された群は情報を理解し、開示されたことに喜びを示した。同氏は「情報開示の害はほとんどなく、発現リスクが72%であることを告げられた人も混乱する傾向は示さなかった」という。

これらの研究結果は、米医学誌「New England Journal of Medicine」7月16日号に掲載された。(HealthDay News 7月15日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=629052
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