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大気汚染への曝露は短期間でもDNAを損傷させる


[2009/05/27]

大気汚染への曝露は短期間でもDNAを損傷させる

汚染大気を吸入すると、短期間であっても、遺伝子の(不適切な)リプログラミングが起こることがあり、癌(がん)やその他の疾患の発現リスクに影響を及ぼす可能性があることが、イタリアの研究者らによって示され、米サンディエゴで開かれた米国胸部学会(ATS)国際会議で報告された。

今回の研究は、イタリア、ミラノ大学応用生物工学助教授のAndrea Baccarelli博士らによるもの。ミラノ近郊の鋳造工場で高濃度の空中浮遊微粒子に曝露された健康な労働者の血液DNA検体を比較した結果、わずか3日間の曝露で腫瘍抑制に関連する4つの遺伝子に変化が生じた。

同氏は「今回の知見により、環境因子が原因で、疾患の転帰に関連する可能性のある遺伝子のリプログラミングが起こるにはそれほど時間を要さないことが示された。鋳造工場の粒子状物質が及ぼす影響の一部は、大気汚染への曝露後にみられるものと同様であるため、この結果から大気汚染物質がどのようにヒトの健康状態を変えるのか新しい仮説が立てられる」という。

Baccarelli氏は、この遺伝子の変化がDNAメチル化(methylation)によるものと考えている。メチル化は遺伝子のリプログラミングに関わる化学的変化のプロセスで、肺癌患者の血液検体や組織検体にみられる。同氏は「DNAメチル化は可逆性であり、癌治療の標的として用いられているものもある。遺伝子を正常化させ、大気汚染物質による健康リスクの増大を軽減できる早期介入を考案できる可能性もある」と述べている。(HealthDay News 5月17日)

http://www.healthday.com/Article.asp?AID=627069
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