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心不全患者の心臓突然死が20年間で半減


[2017/07/20]

この20年間で、心不全患者が突然の心停止で死亡する確率はほぼ半減しているという研究報告が、「New England Journal of Medicine」7月6日号に掲載された。研究を実施した英グラスゴー大学心臓病学教授のJohn McMurray氏は、「優れた治療薬を効果的に組み合わせて使用することで、心不全患者の寿命は延長した。現代の薬物療法や医療機器は極めて効果が高いため、心筋の機能不全が大幅に、あるいは完全に回復する患者も珍しくない」と話している。

同氏らによると、低リスクの心不全患者の多くは薬物療法で十分な効果を得られるため、植込み型除細動器(ICD)を使用しなくても生命の危険はない可能性があるという。「ICDは高額で、植込みによる合併症のリスクもある。ICDで命をとりとめる人がいるのは確かだが、大多数の場合、植込み後のICDは一度も使用されない。ICDの使用基準について明確な結論は出ておらず、今回の知見も含めてもっと議論すべきだ」と、同氏は付け加えている。

心不全は心臓の働きが低下して身体に十分な血液を送り出せなくなる病態で、特に心室が十分に収縮できなくなる(駆出率が低下する)心不全では、多くの患者が心臓突然死を防ぐためにICDを植込んでいる。

しかし今回の研究では、1995〜2014年に実施された12件の臨床試験に登録された4万人強の心不全患者のデータを分析した結果、この期間に登場した新たな治療薬により、ICDを植込んでいない心不全患者の突然死の発生率は44%減少したことが明らかになった。ランダム化から90日以内の突然死の累積発生率は、今回対象とした臨床試験のうち最も古い試験では2.4%であったのに対し、最新の試験では1.0%にとどまった。また、診断から3カ月以内の心不全患者における突然死の発生率は、診断からより長期間が経過した患者を上回るわけではないことも示された。

現行のガイドラインでは、ICDの使用を決定する前に3カ月間の薬物療法を行う必要があるとしているが、今回の知見から、より長期間にわたって様子を見ても安全であることが示唆された。「薬物療法中に駆出率が十分に改善し、ICDが必要でなくなる可能性もあるため、植込みを急ぐべきでない」とMcMurray氏は指摘している。

一方、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のGregg Fonarow氏は、「ガイドラインで推奨される薬剤を全て使用しても、突然死のリスクは残る。患者の多くはICDが不要だという見解には納得できない」と話す。「JACC: Heart Failure」編集長のChris O'Connor氏は、「臨床試験の被験者は一般の患者よりも厳格に経過を観察されているため、実際の患者にはこれほどの突然死の低減は認められないだろう」と指摘し、薬物療法のみで治療できる患者の特徴を明らかにするためには、さらに研究を重ねる必要があると述べている。(HealthDay News 2017年7月6日)

https://consumer.healthday.com/circulatory-system-information-7/defibrillator-news-737/fewer-heart-failure-patients-dying-of-cardiac-arrest-724315.html
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