サントリー健康科学研究所(所長:柴田浩志、大阪府三島郡島本町)は、ウーロン茶エキス、甜茶エキスをはじめとする4種のポリフェノールエキス(以下、抗ノネナールPC※1)を配合した石鹸が、中高年男性の加齢臭を低減させることを確認した。第24回におい・かおり環境学会(8月22−23日、千葉県)で発表する。
今回の発表演題と発表者は以下の通り。
▼発表演題
「ポリフェノール配合石鹸による中高年男性の加齢臭低減効果」
▼発表者
サントリー健康科学研究所 龍口巌、松岡龍雄、泉玲子、伊地智節、柴田浩志
【研究の背景】
サントリーグループは、長年にわたる商品開発の歴史の中でポリフェノールと香りについての研究を続けており、これまでにウーロン茶や甜茶のエキスがいくつかの臭い成分に対する消臭効能を有することを明らかにしてきた。
近年、サントリーウエルネス株式会社には、加齢臭に関する悩みの声が数多く寄せられていることから、今回、抗ノネナールPC配合石鹸による、中高年男性の加齢臭に対する有効性を確認することを目的に、以下の実験を行った。
<実験1>抗ノネナールPCによる加齢臭主成分「ノネナール」に対する脱臭試験
加齢臭の主成分は「ノネナール」であることが明らかとなっている。これが多く発散されることで加齢臭として認識されるようになる。この実験では、抗ノネナールPCの「ノネナール」に対する脱臭効果を高速液体クロマトグラフ法※2により測定した。
<結果>
「ノネナール」の濃度は、30分後で80%、60分・180分後には85%相当量減少し、抗ノネナールPCの「ノネナール」に対する強い脱臭効果が確認された(図1)。
<実験2>抗ノネナールPC配合石鹸による加齢臭低減効果確認試験
「加齢臭が気になる」あるいは「加齢臭を指摘された事がある」中高年(43歳〜75歳)の日本人男性20名を対象に、抗ノネナールPC配合石鹸を4週間継続使用※3してもらい、(1)〜(3)の実験を通して加齢臭の低減効果を確認した。
<実験2−(1)>ノネナール量の測定
支給したTシャツを各検査日(使用開始前の検査日、使用2週間後、使用4週間後)の前から3日間就寝時に着用してもらい、シャツに付着したノネナール量をGC/MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)を用いて測定した。