ダイエット情報局

Dr.平柳のエビデンス・ダイエット
第47回

朝の脱脂乳は昼食時の摂取カロリーを減らし、乳中のカルシウムが脂肪の吸収を抑えます

Dr.平柳のエビデンス・ダイエット
◆ ◆ ◆
 先日、ある乳製品メーカーから、毎日牛乳を飲みながら痩せられるダイエット(減量)法についての講演をやってもらえないかといった問い合わせ(依頼)がありました。

 しかし、普通牛乳には低脂肪乳や脱脂(粉)乳に比べて、エネルギー量や脂質がやや多いという特徴(難点?)があります。

 これと関連して、イスラエル(ベエル・シェヴァ市)にあるネゲブ・ベン−グリオン大学のShahr氏らによる糖尿病者を対象としたランダム化比較試験 (Diabetes Care 2007;30(3):485-9)では、低脂肪乳中のカルシウムの摂取はダイエットに効果的で、低脂肪乳を食事に取り入れることをすすめています。

 一方、標準体重の女性に限っては低脂肪乳よりも普通牛乳のほうがダイエットに効果的といった研究報告(Am J Clin Nutr 2006;84(6):1481-8)もありますが、一般には、普通牛乳を毎日2〜3杯飲むことは体脂肪を減らしづらいと思い、その依頼はお断りしました。

 オーストラリア(パース市)にある西オーストリア大学医学薬学部のDove氏らによる交叉比較試験(Am J Clin Nutr 2009;90:70-5)では、過体重ぎみの男女34人をA群とB群に分け、最初の実験は同じカロリー量の朝食に加えて、A群には脱脂乳(600mL, 254kcal)、B群にはフルーツ飲料(600mL, 254kcal)を摂ってもらい、1週間後の実験では逆のものを摂ってもらいました。

 そして、それぞれの実験日に朝食と昼食の間の4時間の満腹感を、定規のようなビジュアルアナログスケール(VAS)で測った後、各自、満足するまで昼食を食べてもらいました。

 その結果、脱脂乳を朝食時にコップ3杯(600mL)飲む習慣は、フルーツ飲料をコップ3杯飲む習慣に比べ、満腹感が持続して、昼食時に食べる量を約9%減らせ、エネルギー摂取量を約230kcal減らせることが分かりました。

 脱脂(粉)乳によるダイエット効果として、二つの理由が考えられます。

 一つは、脱脂(粉)乳の中に含まれるタンパク質は炭水化物に比べ、より長く食欲刺激ホルモン(グレリン)の血中濃度を抑え続けられるため、空腹感がなかなか起こらないことです。

 もう一つは、脱脂(粉)乳の中のカルシウムが腸管での脂肪の吸収を抑えて、脂質の摂り過ぎ(脂質異常)を防いでくれるからです。

 これに関連して、デンマーク(フレデリクスベルグ)にある王立獣医農業大学のAstrup氏らのランダム化比較試験(Am J Clin Nutr 2006;83(1):18-23)によると、サプリメントからのカルシウム(500mg/日)摂取では腸管での脂肪吸収抑制効果は認められないそうです。

 やはり、脱脂(粉)乳ダイエットは、若い女性におすすめで、若いうちから脱脂(粉)乳でカルシウムをしっかり摂っておくと、脂質異常症の予防のほか、よいスタイルの身体づくりや骨粗鬆症になりにくい骨質づくりに役立ち、まさに一石三鳥です。

 わが国で一般的な脱脂粉乳は、60℃以下のぬるま湯か、水に溶かして飲んだり、これをヨーグルトにふりかけた後、少し時間をおいて馴染ませザラザラ感を消してから食するなど、多少のアレンジが必要かも知れません。


■「食品医学研究所:簡単で効果的なダイエット法」(be-diet.h-and-w.jp)より
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