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CRO紹介 -イーピーエス(株)-

日本のCRO創世期を作ったCRO
医薬品以外を受け持つ部署を設置し本格化

エビデンスを取得するためにどのCROを選ぶべきなのか。各CROの特徴をつかむために、医薬品以外のCRO受託に取り組む各社の紹介を行う。今回は、日本のCROの創成期をつくってきた1社であるイーピーエス(株)(本社東京都新宿区、厳浩社長)の企画推進部・長岡達磨シニアマネージャーに話を聞いた。同社は、CRO協会に加盟し、食品のCROを受託する健康・栄養食品CRO連絡会のメンバーでもある。

――日本のCRO業界で、御社はどんな位置づけにありますか。

長岡 CRO協会に加盟する企業が37社、その他大小合わせてCROは40〜50社あるといわれています。その中で当社は医薬品をメインとするCROであり、国内での企業規模はトップクラスです。91年創業で今年15周年を迎えますが、設立当社はCROという言葉すらありませんでしたから、まさにCROの生い立ちと共に歩んできたといえるでしょう。97年に薬事法の改正があり、医薬品の臨床試験をCROに委託していいという法律になり、医薬品メーカーのアウトソーシングが加速しました。上位数社で約7割のシェアを持っていますが、当社もその1社です。上位数社の中でも業務範囲がフルサービス型で、全国で受託を行っているのが当社の特徴です。

――ほかに他社と違う特徴は。

長岡 もともとコンピュータシステムの構築や統計解析サービス事業からスタートしたCROである点です。特に統計、データマネジメントの分野では国内で最も実績があります。臨床データを精査することにおいて、不整合がないかどうかコンピュータシステムと人間の目の両方でレビューを行っています。そうしたマネージメント・システムは100%自社開発しています。これら一連のデータマネジメントについても当社の強みといえるでしょう。

もう1つの特徴は、もともと当社社長の厳が中国出身ということで、中国を中心としたアジア圏に強いということです。厳は東大の医療情報部で統計学を学んでいる最中の91年に弊社を立ち上げました。今後、アジアは臨床開発においても重要な拠点となります。弊社は、上海、北京、広州に支社を持ち、そのほかに台湾、シンガポールにも拠点を持っています。アジア、特に中国に向けた臨床サービスは、他社に比べアドバンテージがあると思っています。国内では、東京のほかは、大阪、名古屋に支社があります。

また、当社は、2001年にJASDAC、2004年に東証二部へ上場しました。上場しているCROのうちの1社でもあるのも特徴です。

――医薬品以外へのCRO受託の取組みについて。

長岡 医薬品以外の臨床サービスも受託できるように、昨年10月に臨床研究推進センターを立ち上げました。受託の95%以上が医薬品ですが、ここ3年くらいトクホがブームになってから、食品メーカーから医薬品のノウハウを持ったCROに臨床試験をマネージメントしてほしいという依頼が増えています。医薬品は認可を受けないと製造販売ができませんがトクホは取得しないと製品が売れないというものではなく、PR的要素も強いので、医薬品と同じようなレベルで対応すると、コストが障壁となります。とはいえ、世の中のニーズを無視するつもりはありません。開発計画から携わる依頼が増えている傾向にあります。

医薬品の臨床試験では、その担当者が1つのプロジェクトの専属になるケースがあります。しかし、医薬品以外はそこまでの体制を取る必要はそれほどありません。そこで、社内のリソースを複数のプロジェクトに分散することで、メーカーへはコスト軽減の提案を行っています。医療機器や健康食品は、コストの折り合いがつく範囲で最大限のサービスを提供しています

医薬品メーカーは全てアウトソーシングするケースが増えてきましたが、製品自体に最も詳しいのはメーカーです。例えば、社内体制の整った医療機器メーカーなら実施計画書を自社で作成することもできます。その上で、当社のノウハウを生かした方が良い部分、例えば医療機関へのコーディネートや解析業務だけを当社に依頼すれば開発コストを削減することができるといった提案を採用していただく。ただ、食品メーカーの場合は現行法を遵守するための組織(実施計画書の作成から解析に至るまで)がまだ出来上がっていないところもあるため、コンサルティングから統計処理まで請け負うことが多いですね。

医療機器は、昨年4月の薬事法改正で医薬品と同じレベルの厳しい規制が敷かれることになりました。注射針からCTスキャンのような大規模なものまで、品目にして4000に及ぶ医療機器のカテゴリーがあります。今までは必要とされなかった被験者を使った臨床試験も、新しい法制度では実施を求められるケースも出てきました。自力では対処できない企業に対してコストを含めどのようにサポートしていくかは大きな課題だと考えています。

――専門部署を置いて医薬品以外も本格化されるということですね。

長岡 機器や健康食品においても、ヒトでの臨床試験を行う以上、倫理面や科学的根拠、安全性の担保はいうまでもなく、どのようにしてデータを取得したのか、また、どういう手法でデータを精査し、評価したのかといったところがシビアに求められますし、場合によっては、申請の差し戻しになったり思わぬ指摘を行政から受けることもあります。結局、振り出しに戻って試験をやり直す羽目になる場合もあります。したがって、どのような試験デザインにするかは大変重要だと考えています。統計学的見地から立案できることも当社の強みの一つです。ただ、医薬品レベルで実施した場合はコストがどうしてもかさんでしまいますし、様々な業務を各部署で分散受託すると、相互の情報共有やコミュニケーションが取りづらくなります。機器や食品では試験規模が比較的コンパクトですし、計画から携わるケースもあるため、できれば同一部署での一括管理が望ましいと考えています。そういう見地から、臨床研究推進センターを一つの受け皿としています。

――料金や期間は。

長岡 受託費用は、期間やどれだけの人材がタッチしなければならないかによって大きく違いますし、試験デザイン、被験者や医療機関の数、検査内容や種類等によっても変わってきます。一概に言うことはできません。医薬品の場合では、既にアウトソーシングの費用も相応の相場が生まれていますので、特にそこから外れていることはありません。

――販促のための小規模オープン試験なども受注するのですか。

長岡  医薬品でも行っています。コストと時期の兼ね合いもありますが、やるべきものだと思っています。10年間の市販後調査を行った実績もあり、独特のノウハウを持っています。

健食メーカーからは、「トクホを計画しているが、どうすればいいか」などのお問合せがあり、まずは「前段階の試験をやってみましょう」というケースもあります。コンサルティングから携わるケースが多いですね。

――顧問の先生はいらっしゃいますか。

長岡 各内科、精神科、外科を始めとする領域ごとに著名な先生をアドバイザリーボードに迎えています。また、生物統計や看護系の専門家もお願いしています。各々の先生方には、プロトコール作成や統計解析等、業務上必要に応じて様々なアドバイスをいただいています。

――臨床試験以外のサービスは行っていますか。

長岡 先ほども申し上げたように、中国・アジアに拠点がありますので、内外問わず、メーカーが海外で臨床試験を希望する場合は、コンサルティングしながら認可取得までをサポートできるような体制を整えています。中国では国内で開発そのものを請け負うサービスも開始しました。また市場調査や販促ルートの確保といったことも行います。

――CRO選びのポイントは何だと思いますか。

長岡 クライアントのCRO選択基準が、コスト優先ではなくなってきています。やはり実績重視が多いですね。それから、組織・体制、次いでコストについて聞かれます。それらの要件を満たし、全部の作業を引き受けられる器を持っていることが当社の強みだと思います。また、コスト最優先主義で失敗するケースを多々見ています。化粧品、食品、医療機器の実績があるCROはそれなりのコストもかかります。コストが安いCROはどこかに問題があるケースもあります。どの試験のどの部分をどういう形でアウトソーシングするのか、十分に検討した上で選定してほしいですね。専門サービスとはいえ、完全ではありません。各社各様の特徴や強みがあります。じっくり見極めることが重要です。

――健康・美容業界のメーカーにメッセージはありますか。

長岡 ヒトを使った試験には相応のエビデンスが求められます。オーバークオリティは不要ですが、品質保証は必須ですから、コスト面から見ても無理・無駄・ムラのない計画を立てていただきたいと願っています。“取れるものなら何でも取る”はお勧めしません。コストと時間の無駄です。最後に、アウトソーシングについては、再度となりますが、自社で対応できることは何か、アウトソーシングしたほうが良い業務は何かを社内で十分に検討することが鍵となります。

 

 

 

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