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第4回

創業以来、お客様へ「食の改善」の提案を続けて多くのアニュー・ファンを獲得

アニュー株式会社 代表取締役専務 大森 貞喜氏


創業から30年間、お客様とお店の想いをひとつにして食生活の改善の大切さを伝え、人と地球の健康を目指してきた、自然食品のフランチャイズチェーンの「アニュー」。今回は、現在、全国に直営店を含め426店舗を展開し、拡大を続けるアニュー本社を訪問。同社大森専務に、創業の成り立ちから現在の業態になるまでの苦労話、今後の事業戦略についてお話を伺った。

大森貞喜氏写真

Q:アニュー創業の経緯をお伺いできますか?

当社は1972年11月の創業で、1973年7月に(株)ナチュラルウェアを設立しました。創業当初は旭硝子(株)と代理店契約をして、当初は硝子の食器販売などを行い、自然食品とまったく関連のない事業からのスタートでした。創業当時の日本は、大量に生産し、大量に消費することをよしとしてきた高度成長時代でした。創業者の橋本会長は、当時産婦人科の医師から「死産や流産・奇形児発症、アレルギー疾患の原因が、食品添加物の使用などによる食品の影響がある…」というお話を聞いたことを契機に、「安全・安心な食品の提供と食の改善」を広げ、食を通じて社会に貢献しようと考え、アニューの事業とアニュー運動がスタートしました。

Q:これまで現在の業態になるまでずいぶん苦労されてきたと思いますが・・・。

1974年9月にナチュラルヘルスショップ1号店をオープンし、「安心・安全な食の提供」を事業コンセプトとして、お客様へ「食の改善」を提案しながらファンづくりに努め、店舗を増やしてきました。しかし、当時の扱い商品はローヤルゼリーをメインとして、豆腐や卵、海藻類、干し物、乾物類等が中心で、お客様が求める生鮮食品が少ないことが大きな課題となっていました。農家は、無農薬野菜を生産者が食べる分だけ作っていた時代なので、無農薬野菜を生産する農家も少なく、生産していてもボリュームがないと取引してくれないなど、仕入れの面や商品開発の面でもずいぶん苦労しました。一時は、自分たちで産地へ引き取りに行ったりもしていましたね。また、「農家へ作付けの計画表を依頼しても出してもらえない」「無農薬であると虫が増えて、他の農家に迷惑かける」「年寄りの生産者が多いので、FAXがない、伝票を書くのも大変」…など様々な問題がありました。とくに、当時は産地の都合で作られていたので、生産してもらっても需要に合わせた生産体制や品揃えができないなど、ビジネスにならないことも多くありました。

Q:各店舗の仕入れや物流システムはどのようにされていますか?生鮮の場合、鮮度を保つ上での苦労も多いと思いますが…。

私は岡山にいましたが、四国や九州の産地は多いのですが、中国地方は逆に生産地が小規模で、地域によって産地の規模に大小があるので、物流を2つに分けました。その1つが産地からリテールサポートセンターの1カ所に集めて各店舗へ納入する方法。もう1つが各店舗で地場の産地から直接仕入れる体制をとりました。リテールサポートセンターは、1990年に関東リテールサポートセンターを開設以来、現在までに関西、九州、東北、北海道、中日本、中四国に7センターを開設しました。しかし、生鮮の場合、鮮度を保つことが一番難しいです。スーパーのようにある程度のボリュームがあれば、夜入れて朝店に出すこともできますが、当社の場合、一度リテールセンターへ集め各店舗の配送するため、1日置いて次の日に店舗に出すことになるので、鮮度の管理ではロスも大きいですね。

Q:店舗の商品にA・B…のランク付けがされていましたが、独自の基準を設けられているようですが・・・。

アニューの商品についているマークは、品質の安全と安心を保証する信頼のマークです。各地のリテールサポートセンターや本社スタッフが、産地へ訪問し、どのような形で生産されているのか、どういう肥料を使用しているか等をチェックした上で、農林水産省認可の無添加食品協同組合が食品の原料から加工方法、商品規格までの厳しい検査・試験を行い、当社独自に定めた基準に合格したもののみマークを与えます。また、農薬を使用しなくなってから5年経過した農地で肥料も有機である生産品はAランク…として商品に表示するなど、独自の審査基準を設けてランク付けをしています。また、商品にはかならずどこの産地で、どのように作られているのかも説明し、お客様が安心して利用できる取り組みをしています。

Q:久司道夫氏のマクロビオテイックの品揃えが増えているようですが?

当社では、マクロビオティックが食改善の基本体系であると考えていましたが、これまで発芽玄米等のマクロビオテイックは味の問題で、中々広がらない状況でした。しかし、久司氏が食べやすい方法を研究し、ブラジルの農場周辺で収穫した数百種の穀物や豆類をベースに、野草、ハーブ、野菜、果実のもつビタミン、ミネラルを腸で吸収することに重点をおいて配合し、クシ酵素を開発されました。このクシ酵素を毎日の食生活に加えることで、誰もが食の改善を始めることができます。現在クシ酵素について、腸や肌への作用の視点で、ヒト試験等、臨床データをとっている段階で、来年3月にはまとまる予定です。現在全国の店舗で取り扱い、今年4月にTV番組で久司道夫氏が特集で取り上げられたり、久司氏の講演会等を行う中で、徐々に認知されてきました。売り上げも総売り上げの13%程度になっています。お客様へはクシ酵素はマクロビオテイックの導入として使用してもらい、徐々にマクロビオテックに入っていただくことを提案しています。

Q:店舗は今後も拡大される方向ですか?今後の事業展開については

現在全国に直営店・フランチャイズ合わせて426店舗。直営店は131店舗で展開中です。昨年、アニューのスタンダードプランを策定し、ロゴマークも変更しました。高輪店は昨年7月に店舗デザインを変更し、リニューアルオープンし、同時に他6店舗も高輪店をベースにリニューアルしました。高輪店をオープン後、インショップ展開のお話や他のディベロッパーからも多くの引き合いをいただくようになりました。今後の方針は、スクラップ&ビルドの方向で展開していきます。つまり、大都市(政令指定都市等)とそれ以外の地方に分けたマーチャンダイジング(MD)を行い、お客様のニーズを把握し、ニーズに応じた品揃えや、店舗展開が必要だと考えています。今後は高輪の店舗をベースに、若い人からお年寄りまで幅広い年代が集まる店づくりをしていきたいと考えています。そのためにも、単純にモノを売るのでなく、全国の店舗でお客様とのコミュニケーションをとる中で、アニューの「食の改善」をテーマとした提案を行い、「買う人」「作る人」「売る人」が三位一体となり、健康、人間、自然を大切にする価値を根づかせていきたいと考えています。


アニュー株式会社
代表取締役専務 大森貞喜氏
1952年愛媛県生まれ。
創価大学文学部社会学科卒業、同大学院修了。
中四国地区でアニューショップ15店を経営するフランチャイズ、株式会社ウエルの代表取締役社長を経て、2004年6月より、アニュー株式会社代表取締役専務に就任。

全店舗で品揃えを強化中のマクロビオテイック商品
▲全店舗で品揃えを強化中のマクロビオテイック商品
昨年店舗デザインをリニューアルした東京・高輪店
▲昨年店舗デザインをリニューアルした東京・高輪店
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